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商社マンの雑多なブログ

アメリカに赴任中の20代独身総合商社マンです。現地での仕事や生活、就職活動等について自由に書いていきたいと思います。

【規格外の図々しさがマスト!?】イーロン・マスクのツイート砲に見るCEOの資質とSNS発信の重要性について

こんにちは、コジオです。

今日はちょっと印象的だったニュースがあるので紹介したいと思います。

私のオフィスではBloomberg TVという経済番組を常時流しているのですが、(オフィスの様子はこちら→

【働き方改革の最模範!?】アメリカオフィスで日本と異なる7つのこと - アメリカ商社マンの駐在生活と就職活動について語るブログ )

今日はある一つのニュースで持ちきりでした。

それは、こちら↓

jp.wsj.com

アメリカの電気自動車メーカー、テスラのCEOイーロン・マスク氏が自身のツイッター上で「テスラを1株420ドル(約4万7千円)で非公開することを検討している。資金は確保した」

とコメントしたのです。

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※マスク氏のツイートより引用

 

すると株式市場は急変、

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マスク氏のツイート砲が12時前後だったのですが、その後みるみる急上昇、今日の終値は$379.57、前日比11%もの上昇となったのです。

先日の記事でもちらっと書きましたが私自身テスラ株を保有しているので、

【ポートフォリオ公開します】米国株、始めました - アメリカ商社マンの駐在生活と就職活動について語るブログ

いけないですがテレビを横目に仕事中も少し興奮してしまいました笑

ただ株価が上がったのはいいのですが、なぜ上昇したのか?そもそもなんで非公開にしようとしてるの?という点があいまいだったので少し調べることに。

 

まず「株式の非公開化」の定義を確認しましょう。

株主の非公開化・・・上場企業、またはその経営陣が自ら株式を買い取り、証券取引所が定めた上場企業の条件である最低株主数を下回らせることで、非上場とすること。

 

元々企業を上場させることは①市場から資金を調達しやすい、②社会的信用力がつく、というメリットがありますが、反対に常に投資家から厳しい目線で見られるため、目先の利益創出を優先しがちになり、長期的な企業の成長プランを打ち立てにくい、というデメリットがあります。

マスク氏の今回のコメントも、この点を懸念してのものと言われているようです。

投資家からしたら今日の始値で$340前後のものが将来$420で売れるのが本当ならば(マスク氏のジョークという見方が強いですが)当然、「今のうちに買っておけばお得だ!」となり買いに走りますよね。

それゆえ株価が上昇したわけです。

私は7月末辺りに$300付近で株を購入したので、30%近い利益を得たことになり結果だけ見れば嬉しいわけですが、それ以上にこのニュースを通じて思ったことが2つあります。

まずはマスク氏の図々しいともいえる強気な態度についてです。

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そもそもなんですが先月、テスラが取引先の備品メーカーに過去支払ったの一部を返金するよう要請したニュースが報じられたばかりなんですよ。

jp.reuters.com

「テスラ、資金繰りやばいんじゃないの!?」という懐疑的な目線が向けられる中、あえて自社株を買い取る資金があると公言するのは、市場のマイナス評価に対する報復ともいえるでしょう。

マスク氏の強気な態度はこれに限った話ではなく、テスラ懐疑派による株の空売り戦略に対して、「今世紀最大のやけどを負う」とのコメントも残しています。

実際にバイアウトする資金があるか疑問が残りこういった発言をSNSでするべきではないとの意見も出ていますが、企業のCEOたるもの多少の物事に動じてはいけない、常に自信を失わず反対派にも応じていくべきというのも事実だと思います。

マスク氏は"オス"としての強さ、太々しさを感じますよね。

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2つ目は企業、とりわけCEOによるSNS戦略が市場に与える影響が日に日に大きくなっているという点です。

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今回、マスク氏のSNSでのたった一つの発言でこれだけの株価が動いたわけです。

株価操作とも見られかねない発言をSNSでするべきではないという見方もありますが、

一方でツイッターが情報検索ツールとしての存在感を高めていることを象徴した出来事とも言えるでしょう。

実際、話題性のある経営者の多くは自らが広告塔となってtwitterで活動しています。

しかし気になっているのは歴史の長い大企業ではまだまだSNSをやっている社長は少ないということです。

meyou.jp

ソフトバンクの孫氏、楽天の三木谷氏といった比較的歴史の浅いIT系の社長はSNS活動に取り組んでいますが、銀行や商社、メーカーなどのいわゆる歴史のある大企業の社長はあまりやっていないと言えるのではないでしょうか。

しかし、私は"古典的"なイメージで語られることが多い大企業のトップこそ、イメージを覆すためにSNSでの発信が有効と考えています。

終身雇用制度の崩壊や高度経済成長期に築いたビジネスモデルの限界もあり、組織改革やベンチャー企業と協力した新規事業の立ち上げなど目指している大手企業も多いでしょう。

「変革」が必要であり、それに向けた行動をしていることをトップであるCEO自身が社内だけでなくSNSを利用して社外にも発信することで、他社も巻き込みやすくなる、そして「変革」を実現しやすくなるのではないでしょうか。

もちろん本質的な改善ではないと思いますが、殻を破る一つの行為としてSNSでの発信が有効と思う訳です。

高飛車とは思いますが、上の世代ほどSNSへのなじみが薄く、SNS=時間の浪費と考えている人が多く、そこの意識は変えた方がいいと感じています。

この意見には賛否両論あると思うので何かありましたらコメント頂けたら嬉しいです!!

本日はこの辺で。

 

コジオ